多くの皆様は、ご自身は弁護士や法律事務所を利用するということはないはずとお考えではないでしょうか。
確かに、一般の方々にとっては、「弁護士=裁判=重大なトラブル」という図式が根強いのも事実でしょうし、「費用が高額」、「敷居が高い」というイメージがあることも否定できないところではあります。
しかし、実際に弁護士、司法書士といった法律の専門家を利用する形態は何も裁判だけではありません。むしろ、裁判になる前に法律専門家に相談しておくことでトラブルそのものが防げる場合は意外に多いもので、私たちが日々法律(裁判)実務に携わる中で実感するところでもあります。
また、特に中小企業の経営者の皆様にあっては、日々の取引のほとんどについてご自身が関与されているような場合、日頃のおつきあいの中での「信頼関係」を重視されるあまり、最低限のリスクヘッジさえもが、ないがしろにされてしまうケースが間々あるのではないでしょうか。相互の信頼も大切ですが、最終的には「自己責任」原理が貫かれるのが法律(特に民法や商法などの私法)の世界です。
この法律事務処理用ガイドは、一般個人の皆様、(特に中小規模の)企業の経営者の皆様に向けて、弁護士、司法書士や法律事務所とのつきあい方についてまとめたものです。「市民に身近な司法」の実現の一助になれば幸いです。
飯田綜合法律事務所一同
- Chapter1 どんなときに利用する?
- はじめに
- 気軽に利用しよう相談しよう〜法律相談
- 本当に気軽に相談できるの?
- 法律相談の実際
- 相談準備
- 相談当日
- 相談結果
- 弁護士や司法書士に裁判や示談交渉などの事件を依頼する
- 判断の分かれ道は費用対効果
- 「効果」
- 弁護士「費用」
- 本人訴訟という選択
- 本人訴訟のメリット・デメリット
- 司法書士に書面作成だけを依頼
- 総括!「頼む?頼まない?」
- 委任にあたって" height="30
- 委任後
- 法律顧問契約〜法務部門のアウトソースたりえるか?
- 顧問契約をすると何をしてもらえるのか
- 「一般依頼者に優先して」の意味と実情
- 個人顧問、高齢者のリーガルサポート
- 個人で顧問契約
- 成年後見
- 任意後見・高齢者のリーガルサポート
- 虎の威を借る・・? 内容証明という手法
- 内容証明での請求は有効か?
- 内容証明の用法
- 心理的強制効果は期待できるか?
- 逮捕や起訴された時に弁護を依頼する
- Chapter2 弁護士の検索・選定
- 知り合いに弁護士がいない場合にどうする
- まずは、最寄りの弁護士会にお電話を
- 法テラス
- 知人の紹介
- 弁護士広告の功罪とは?
- 当番弁護、国選弁護(刑事事件)
- 国選弁護
- 被疑者国選弁護
- 当番弁護
- 弁護士選定の考え方 〜「専門」の弁護士に頼みたい?!人柄重視?〜
- 専門性をどこまで求めるか
- 得意・専門性以外の視点で