- 離婚した夫に子の養育費の請求をしたところ金がないといわれた。そのような言い訳は通用するのか。
離婚した夫に子の養育費の請求をしたところ金がないといわれた。そのような言い訳は通用するのか。 支払能力がないという客観的な裏付けがないがきり夫の言い訳は通用しません。確かにお金のない人には支払を期待するのは難しいかもしれませんが、そもそも、親の子に対する扶養義務というのは大変重い義務です。これはどのようなことかというと、親というのは自分の生活レベルを下げてでも、子の生活を保持するという義務を負っているのです。自分の好きなレジャーをあきらめず、しかしゆとりがあればその範囲で面倒を見てやる、といった性質のものではありません。ですから、負債をかかえていたり失業していたりで実際に支払うためのお金がなくても義務そのものはなくならないのです。これは借金をしている人が支払えないからといって債務が棒引きにならないのと同じで当然のことです。もっともそれらの事情は、養育費の額を定める際の「諸般の事情」として考慮されることがあります。それらの言い分について客観的な裏付けが必要であり、その資料、証拠は夫の方で用意する必要があります。
執筆日20010816